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建設業の請求書偽装・振込先変更詐欺を防ぐ3つの対策

建設業の請求書偽装・振込先変更詐欺を防ぐ3つの対策

取引先からの請求書、本当にいつもの振込先ですか?

建設会社では、協力会社や資材業者、設備業者など、多くの取引先と請求書や支払いに関する連絡を行います。

その日常的なやり取りを悪用するのが、請求書の偽装や振込先変更を利用したビジネスメール詐欺です。

取引先の担当者になりすましたメールで偽の請求書を送り、記載した口座へ送金させる。あるいは、正規の請求書に見せかけながら、振込先だけを変更する。こうした手口では、メールの文面や請求内容が自然に見える場合もあります。

「いつもの取引先から届いたメールだから大丈夫」と判断せず、振込先の変更は別の方法で確認する仕組みが重要です。

建設業で注意したい3つのリスク

1.協力会社になりすました偽の請求書

攻撃者が取引先とのメールのやり取りを何らかの方法で盗み見て、実際の工事名や担当者名、請求時期などを把握したうえで、偽の請求書を送ることがあります。

内容に見覚えがあると、担当者が不審な点に気づきにくくなる可能性があります。

2.メールで突然、振込先の変更を求められる

「口座を変更しました」「今回から別の口座へお願いします」などと連絡し、攻撃者が用意した口座へ送金させようとする手口です。

急ぎの支払いであっても、メールに書かれた内容だけで振込先を変更しないことが大切です。

3.送金後に発覚し、資金回収や取引先対応に追われる

誤った口座へ送金すると、資金の回収が難しくなる場合があります。取引先への確認、金融機関への連絡、社内調査、今後の支払いの調整など、担当者や経営者の負担も発生します。

被害を防ぐためには、担当者個人の注意力だけに頼らず、会社として確認手順を決めておくことが重要です。

社長が今から確認したい3つの対策

対策1.振込先変更は、メール以外の方法で確認する

振込先の変更を求める連絡が届いたら、メールへの返信だけで確認を済ませないようにします。

契約書や取引先台帳、以前から登録している連絡先などを使い、相手の担当者に電話で確認します。メール本文や署名欄に記載された電話番号は、その連絡自体が偽装されている可能性があるため、そのまま使用しないことがポイントです。

対策2.口座変更と送金承認を一人に任せない

取引先の口座情報を変更する担当者と、実際の振込を承認する担当者を分けるなど、複数人で確認できる仕組みを整えます。

送金前には、請求書の金額、取引先名、口座番号、口座名義、社内の承認記録を照合します。少人数の会社でも、変更を受け付けた人と送金を承認する人が別々に確認する運用を検討できます。

対策3.社内ルールを決め、全員で共有する

「振込先変更は電話確認が終わるまで登録しない」「確認が取れない場合は送金を保留する」など、具体的なルールを文書にしておきます。

社長や経理担当者だけでなく、現場監督や工事担当者など、取引先とメールをやり取りする社員にも周知しましょう。

  • 振込先変更の連絡を受けたら、送金前に電話確認する
  • 確認に使う電話番号は、登録済みの連絡先を利用する
  • 口座変更の記録と承認記録を保存する
  • 確認できない場合は送金を止め、責任者に相談する

もし送金してしまったら

偽の口座へ送金した可能性がある場合は、社内での確認だけに時間をかけず、速やかに送金元の金融機関へ連絡し、組戻しなどの手続きについて相談してください。警察にも相談し、メール、請求書、振込記録などの資料を保存します。

あわせて、メールアカウントの不正利用が疑われる場合は、パスワード変更や不正な転送設定の確認など、原因調査と再発防止を進めます。

サイバー保険で確認したいこと

サイバー保険を契約していても、偽の請求書にだまされて送金した損失が必ず補償されるとは限りません。

補償対象は保険商品や特約、事故の状況、免責事項、支払限度額などによって異なります。情報漏えい対応費用やシステム復旧費用などの補償と、詐欺による送金損失の補償は、分けて確認することが重要です。

契約内容を確認する際は、振込先変更詐欺やビジネスメール詐欺による金銭被害が対象になるのか、対象となるための条件や除外事項があるのかを、保険会社や取扱代理店に確認しましょう。

まずは、振込先変更の確認手順を決めましょう

請求書の偽装や振込先変更詐欺は、担当者が注意するだけでは防ぎきれない場合があります。

大切なのは、送金前に別の方法で確認すること、複数人で承認すること、確認できないときは送金を止めることです。

まずは社内で、次の質問を確認してみてください。

  • 振込先の変更は、誰がどのように確認していますか?
  • メール以外の方法で、取引先本人に確認していますか?
  • 口座変更と送金承認を複数人で確認できますか?

一つでも手順が決まっていない項目があれば、今から整備することが被害防止の第一歩になります。

サイバーリスクやサイバー保険については、パキラのサイバーリスク情報サイトでも情報を発信しています。

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